大型二輪免許の取得からS1000R納車までを振り返る

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S1000R 2019年モデルのブラックストームメタリック。近くで見るとラメがかってて綺麗
S1000R 2019年モデルのブラックストームメタリック。近くで見るとラメがかってて綺麗

今年8月に大型免許を取得、9月にBMW S1000Rを納車して6年ぶりにバイク乗りに復帰した。

ブランクが空いている上に初めての大型で、いきなりリッタークラス乗って大丈夫か...?という不安もあったけど、最後は「とにかくこいつに乗りたい!!」という熱意と勢いで決定。

免許取得から納車まではあっという間だったけど、そこまでは色々悩みの期間を経てきたので、これから大型へステップアップを検討している人・車種で悩んでいる人向けに体験談を振り返ってみる。

大型に憧れを持ったらすぐ取るべき

大型二輪の取得は2年くらい前から考えてたものの、「オーバースペックだし一旦また中型から乗り始めてもいいかなぁ」とか「置き場所とか維持費が...」と理由をつけて先延ばしにしてきた。

正直大型を軽くみてたけど、教習からして結構大変だった。車体の重さに加えクラッチの尋常じゃない重さ、取り回しの大変さ。この教習を将来40歳・50歳になった時に受け、大排気量のバイクに乗ろうと思える気はしなかった。「いつか時間や金銭的余裕ができたら...」と先延ばしにしてたら、一生乗ることなく後悔していたかもしれない。

大型バイクに乗ってみたいと思うなら、多少無理しても早めにステップアップするのが良いと思った。

オーバースペックな車種だけどいい選択だった

愛車に選んだS1000Rはほぼ見た目や音で惚れ込んだ。趣味の道具なんてカッコいい・ワクワクするといった感性が働くかが全てだと思っているので、燃費だとか現実的な話はひとまず度外視。他にも候補車はあったんだけど、免許を取って3日後に最寄の正規ディーラーで試乗して「これしかない」と確信した。

とはいえ教習車 (Honda NC750) ですら結構大変だったのに、リッター越えの巨体で馬力は3倍の160ps超え。ブランク期間も長いのにこんなの乗って大丈夫なのか・・・?と流石に考えた。

だけどディーラーで話を聞いたり実際に乗ってみて、大型でハイパワーなバイクの方が安心して乗れるなと思った。

納車直後のメーター。まだ走行距離が24kmだった
納車直後のメーター。まだ走行距離が24kmだった

S1000Rは精密機器なのかというレベルで全身電子制御になっていて、パフォーマンスだけでなく安全性にかなり配慮されている。走行モードが切り替えられて、雨天モードだと130psまで出力を抑制。車体を倒しての走行時はセンサーが検知し、誤ってスロットルを一気に開けても吹け上がらなくなるなど、細かい安全の配慮がされている。

足回り
足回り

パワーが半端じゃない分ブレーキの効きも強烈。カーブ走行の安定感も異常で、何度か峠も走ったけど「路面に吸い付くような感じ」というのを人生で初めて体感してる。ラジアルマウントのbremboにOHLINSの倒立フォークといった、教科書通りの優等生な足回りを経験したことがなかったけど「本当にすごい」という小並感ばかり出てくる。

ディーラーの担当の方と話してて「うちはドイツのアウトバーンで高速巡航しながらでも安心して車線変更できるような安定性を目指してますよ」という話も面白かった。そもそもBMWは海外メーカーだと日本の公道であり得ないような巡航速度も想定している訳なので、そう考えると安全性でも一歩先を行っている。

リッタークラスのハイパワーなネイキッド、かつ海外メーカーという選択肢は、ブランクが長かったり運転に自信がない人でもアリなんじゃないかと思った。
(とはいえパワーは文字通り青天井なので、自制心を持った運転ができる事は必須。)

高い買い物はコスパも高い

S1000Rのテール周り
S1000Rのテール周り

見た目や走りは何も不満がなく、今のところフェンダーレス化など最低限のカスタム以外何もしてない。真っ先に手を出したくなる排気系も、標準装備のAkrapovic製マフラーが車検適応と思えない強烈な音を出してくれてて当面飽きなそう。
あらゆる趣味に言えることだけど、入門機から入るよりある程度スペックが揃ったものをいきなり買う方が長期的にはお金がかからないなと。

今回初めて正規ディーラーで新車を購入したのもいい選択だった。全国にある拠点で信頼できる点検を受けられるのは、長くバイクと付き合う上で安心感がある。

バイクは自分で全てメンテするのは実質不可能なので、お店との付き合いが不可欠になる。しかし中古車店で買うとその店以外では整備を嫌がられる事も多い。 また自分自身がバイトとして働いた経験からわかるけど、中古バイク屋っていい加減な所はホントに酷いし、ちゃんと信頼できるショップを見つける必要がある。そういった手間から解放されるなら、ちょっと割高でも新車やディーラー認定中古車を買うのはコスパが高い。

まとめ

  • もし大型を取りたいなら、無理してでも早い方がいい
  • スペックが高いバイクはむしろ安心も増す。気負わずに乗りたいものを選ぼう
  • 乗り出し価格が高いものは、長く付き合う上での費用対効果も高い

富豪的なアプローチはいいぞっていう社会人のポジトークっぽくなってしまったけど、こういう選択に至ったのもお金がない学生時代に手痛い失敗をしてきた結果だなと。

18で免許を取って最初に買ったのは、他県の中古車屋から車検込み20万で買った事故車(手放す際発覚した)のヤマハSR400だった。親からの「スピードが出るバイクはダメ」という謎レギュレーションの中選んだけど、前期型の前後輪ドラムブレーキ(!!)でスピードなんて出せたものではなかった。雨の日に急ブレーキなんてすればロックして確実に転倒する。
本当にボロボロで突然動かなくなることもあった。最寄りのバイク屋に持ち込んでも整備を断られ、遠い丘の上のYSPまで押していって泣きついて修理してもらったりした。

そうやって直したりヤフオクで限界中古車を買って乗り継いだりして、結局バカにならないお金と時間をかけてきた。今となっては若い頃のいい思い出だけど、賢い選択をしてきたとはとても言えないし、もういい歳なので大人なバイクの楽しみ方をしたい……。そんな思いも込めてS1000Rでのバイクライフを楽しんでる。

有明埠頭
有明埠頭

この記事は バイク Advent Calendar 2019 - Adventar 24日目の記事として書きました。2日遅れだけど空いていたので参加しました。

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